世界中のストロベリーヒロコさんと家族にエールを送ります！心から！

愛してまーーーーす！！！！！！

精神障害を抱えてる人、その家族が抱えてること、そういう事を知る出会いがあります
そして重ねる思いがあります
隠していたことを少しづつ話し始めた時
楽になり 世界がひらけ
詩が生まれました「ストロベリーヒロコさん」

「わかっていてくれる」はすごくいい！

『ストロベリーヒロコさん』詩 岩崎けんいち

ヒロコさんは僕を生んでくれた人
今年でもう60歳になる
あんまり身体が丈夫じゃないので
家にはほとんどいませんでした
そんなヒロコさんも調子が良い時は家に帰ってこれるのです
だから今日みたいな日は嬉しいのです
なんだかいつになくとても気分が良さそうで
久々に食べるごはんもすごく懐かしい いい匂いがしていました
そして食後には「おきまりのアレ」が出てくるのかな？
、、なんて 思っていると
冷蔵庫の扉をパタンっと閉める音が聞こえてきて
右、左、みぎ、ひだり、と 声を出しながら
ゆっくり ゆっくり 歩いてくる ヒロコさんがいました
手には期待通り
さっき買ったばかりの「イチゴのパック」がありました

そして僕に嬉しそうにこう言うのです

「けんいちさん、ストロベリーはいかが！？」

あーイチゴの事を ストロベリーだなんて
なんて素敵な呼び方なんだろう
僕は初めて聞いたときに それはそれは幸せな気持ちで
胸がいっぱいになったのを覚えています

、、、
だけど
僕には夜も寝ないで独り言ばかり喋っているヒロコさんに疲れてしまっていました
ヒロコさんの身の回りにはいつの間にか誰もいなくなっていて
僕も時間を取られるのがすごく嫌で
見て見ぬ振り をしてしまっていました
でも
イチゴの事をストロベリーだなんて呼んでいる可愛いヒロコさんを見ていると
もう一度同じ屋根の下で暮らせたらいいのに、と思うのです

もうすぐ僕もお嫁さんをもらって 子どもたちや犬が増えていくことでしょう
ヒロコさんをわかっていてくれる人が沢山増えていくのです
それが一番嬉しい！
「わかっていてくれる」というのは 「すごくいい！」

その時はみんながヒロコさんに両手いっぱいのイチゴを差し出してこう言うのです

「ヒロコさん！ストロベリーは いかがぁーーー！！」

僕には 「母」の頭の上に「草冠」が付いているように見えてくるのでした

ストロベリーヒロコさん

素敵なヒロコさん

ストロベリーヒロコさん！

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ストロベリーヒロコさんは双極性障害（躁鬱病）
ヒロコさんが35才の時から人里離れた病院に行ったっきり
今年で38年になります
いつも帰り道に「みんな がんばれー！！！！！」
そんな気持ちでいっぱいになります
ストロベリーヒロコさんの存在がみんなの生きようとする気持ちに繋がっていって欲しいと願っています

この詩はアルバム「アタラシイウタ」の歌詞カードの最後のページに掲載されています
詩に添えた写真も素敵です

YouTubeでは朗読と紙芝居が見れます
https://www.facebook.com/MHK-142243066443681/?pnref=story

第9回詩のボクシング全国大会の準決勝まで勝ち進んだ原動力となった詩です

世界中のストロベリーヒロコさんとご家族に安らぎを