霊山寺へ行く前に！

徳島駅から坂東という駅に行くのです

そこに一番札所霊山寺があります

駅からは15分くらい歩くでしょうか

午前7時に御朱印や納経が始まるのでその時間に合わせて6時ころ駅に着き歩いて行くように考えていました、少し歩いたら おじさんが背伸びをしていかにも寝起きのような感じで家から出てきました

「今からか！？」とニコニコしながら

「ちょっとお茶でも飲んで行きなさい、まだお寺は開かないよ」と、

森 豊茂さん！

入るやいなや話が始まりました

遍路宿や道のことを事細かに教えてくださいました

遍路宿をしている人のことからご飯のことから周りに何があるかまで事細かに

僕も15年前の記憶を元にイメージしていましたが 15年前とは状況や道も変わってきてることを知りました

あった旅館が無いとか 道が変わったとか

後でこのおじさんの話が大いに役に立つことになったのです

話は続き 7:00になっても終わらず

お茶を飲んでけと言いながらも話に夢中でお茶はなかなか出てきませんでした

結局お茶が出てきたのは一通り話の終わった8:30頃でした

随分話を聞いていたようです

でも身の上話の深いところまで話してしまうようなそんな空気に優しく包まれたお遍路の一歩前でした

このおじさんに会い 今回はお遍路のしきたりにのっとってやって行こうと思いました

お遍路のお参りの作法や大事なポイントを教えてもらいました

さて そろそろ行きます と告げると「わしも行こう！」と霊山寺まで行ってくれました

そして 用意するものを選んでくれました 菅笠や金剛杖の選び方、お経の本、などなど一つ一つ教えてくださいました

おかげで気持ちが引き締まりました

それでは！と言うと

では次はお参りの仕方を教えよう と自らやって見せてくれました

そして僕のやり方を見て正してくれました

僕は少し緊張をしていました

前回はこんなに丁寧にしてなかったので恥ずかしくなりました

だから見られて緊張しました

お参りをしてる時 本堂の大きな柱に見覚えのある名前がありました「森豊茂」

？？

おじさんに言うと笑っていました

もしや なんかすごい人なのだろうか！！！？

出発は随分遅れたけどおじさんに教えてもらったことを守りお参りできて本当に良かったです

知ってるのと知らないのとでは大違いでした

一通りお参りが終わった後に 「家族や周りにいる人の名前を 一回のお参りで3人唱えなさい」というのでそれを守り 歩きながらも お参りしながらも名前を呼んでいました

特に病気の人のことは思いながら歩きました

今回は「 誰かを思いながら」そんなお遍路になりそうです

思いの力

ここにいる力をもっと強くしたい

誰かを思いながら

これから出会う人を感じながら ふたたび お遍路が始まりました

一番札所が終わりいよいよおじさんともお別れ

いままでやや丁寧な話し方でしたが

最後見送ってくれる時におじさんは僕の背中に

「頑張れよ！」

と 声をかけてくれました

その普段の話し方に胸が熱くなり とても気持ちのいい 嬉しい 旅立ちの朝になりました

さぁ！ふたたびお遍路へ！